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トコトコ名画座

私の大好きな映画① 

「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」
 1985年 スウェーデン
 ラッセ・ハルストレム監督

15歳くらいの時に、はじめて観て以来、20年くらい?
私の中で、不動の第1位映画。
はじめて観たのは、祖母の付き添いでいた病院のテレビ。NHK、昼間だったと思う。
たまたま始まったその映画に、静かに惹きこまれた。
それまで映画といえば、“アメリカ”で、派手なエンターテイメントしか知らなかった私は、スウェーデン映画の、淡々とゆっくり進んでいく物語にとても心を奪われた。
こんな世界があるのだなぁーと、子供だった私は感動した。今では大好きなヨーロッパ映画との出会いの始まりもこの映画だったのだなーとしみじみ思う。
病院だったから、看護士さんの出入りや祖母からの注文、いろいろあったかもしれないのに、静かにこの映画を観たことしか覚えてない。それくらい、この映画に入り込んでしまっていた。

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母親と兄と愛犬シッカンと暮らすイングマル。
母親は病気で、ベッドで静かに寝て過ごす毎日。
ゆっくり休まなければならないのに、イングマルは、やることなすこと裏目に出て、母親をヒステリックに怒らせてしまう。
ある日、母親の療養のために、兄とイングマルは、田舎の親戚の家に預けられることに…。
“人工衛星に乗せられて死んでいったライカ犬、
僕の人生はそれよりマシだ”
幼いイングマルは、他の不幸と比較して、自分はまだ大丈夫と健気に生きる。

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大きな物語があるわけではないけれど、一人の少年が成長していく、受け入れなければならない悲しい現実や環境。何とも言えず心を打ちます。
スウェーデンの雄大な自然や、静かに響く音楽もこの映画に清々しさをプラスしています。
イングマルが比較する不幸話が結構ダークだったり、病気のおじいさんがイングマルに読んでもらう本がエロスだったり、温かい映画かと思いきや、ユーモアも満載で、意外とスパイスが効いているところがやっぱりこの映画の魅力だと思う。
不器用で怒られてばっかりだったイングマルが、田舎では生き生きと生活していたり、村の変わり者たちが、変わり者として温かく受け入れられていたり、田舎ののんびりした度量の大きさもまた魅力の一つ。女の子の方が、明らかに大人なのは、かえるちゃんやサガで一目瞭然。
何てことのない人生の一部分が、イングマルやまわりの人々含めみんな瑞々しく描かれる。
何度も観てるのに、観るたびに、胸に詰まって、涙が出てきてしまう。
健気に頑張ろう、と星を見上げたくなる映画。
シッカンをこよなく愛するイングマルが大好き。
かえるちゃんのさり気ない服の色あわせの可愛さも好き。
イングマルとかえるちゃんの語り合うシーンのシッカンのひもの長さも好き。
そういえば子供の頃の私のあだ名もかえるちゃんだった。
この映画の自然な飾り気のない清涼感。私の宝物のような映画です。 (佳)

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category: 映画もろもろ話

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