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トコトコ名画座

「横道世之介」 

横道世之介


2012年 日本
沖田 修一監督


幸せー。
見終わった後、じわじわじわと、それも大袈裟にではなく、すごく小さく心の中で幸せーって思った。
こんな柔らかな余韻を残すなんて「横道世之介」すごいよー。

横道世之介。
長崎の港町から大学進学のために上京してきた18歳。
変わった名前の、でも普通の男の子。
横道世之介がどんな人なのか説明しようとしてもやっぱりどこまでも普通なのだ。
でもいたってマイペースな素朴さで、周りのみんなを笑顔にする憎めないヤツ。
所属してしまうサンバサークルや、
自分の世界を作ってしまっているいとこのお兄ちゃん(ダンスが最高!)、
友人の小沢(柄本佑)とのやりとり。
もう最初からくすくすと笑いっぱなし。
世之介がいると笑顔になる。
すごいよー、世之介。
なんでこんなに純粋なんだろうー。
世之介が出会う友達や、女の子がみんなみんないい人たち。
でもそれも世之介の魅力が人をそうさせるんだろうな。

上映時間2時間40分!
でも全然長いと感じなかったし、ずっと世之介の世界に浸っていたいと思った。
これからの人生、きっと私も時々世之介のことを思い出す。
そして一抹の寂しさを感じながらも幸せで柔らかな余韻に浸るのだろう。 
カメラを片手にシャッターを切っていく。
その瞬間瞬間が心底愛おしくなった。       (佳)
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category: 日本

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「プレイス ビヨンド ザ・パインズ/宿命」 

the plece beyond the pines
2012年 アメリカ
デレク・シアンフランス監督

移動遊園地のバイクショーを仕事にしているルーク(ライアン・ゴズリング)、
以前付き合っていたロミーナ(エヴァ・メンデス)とショーの後、ばったり(?)出会う。
彼女が自分の子どもを産んでいたことを知り、
必死になって一緒にくらしたいと願うがうまくいかない。
明日はもう旅立つ予定だった。

移動遊園地の仕事を無理やり辞めてロミーナと1歳の子ジェイソンのいるこの町に住むことにしたルークは、
偶然出会った車修理屋をしている男に雇われることに。
その男に銀行強盗の話を持ちかけられる。そのときは一蹴したが・・・。

この映画、
主役3人のバトン渡し的3部作になってます。
1番目:ルーク(ライアン・ゴズリング)
2番目:エイブリー(ブラッドリー・クーパー)新米刑事で、逃走中のルークを追い詰めた。
3番目:ジェイソン(デイン・デハーン)ルークの息子、年月が過ぎ、高校生になってます。


ライアン・ゴズリングが良くて。
一番最初の長回しワンショットシーンが好きです。
子どもにアイスを食べさせるところと、
あとルークの最後も。

たんたんと、
リアルに展開する内容。
セリフとかも。


「ブルーバレンタイン」の監督です。
「ブルーバレンタイン」鼎はうわさでは怖くて未見です。

オフロードバイクをかっとばしたくなった!ノーヘルで。(鼎)

category: アメリカ

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「非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎」 

ヘンリー・ダーガー
2004年 アメリカ
ジェシカ・ユー監督

彼の生前、誰一人彼のしていることに気がつかなかった。

ヘンリー・ダーガー(1892-1973)の、
生前の知人(4人くらい)へのインタビューと作品「非現実の王国で」と自伝を組み合わせたドキュメンタリー映画です。

清掃人の仕事をしながら、
1万5145ページに及ぶ物語「非現実の王国で」の執筆と、
その挿絵の幅3メートル大(でかい!)の絵画300枚以上を描いていた。
19歳から60年間(!)の死の半年前まで。

誰に見せるでもなく、自分の頭のなかの空想をただただ表現する。

まったくの孤独で、
生活も質素きわまりない。

不幸が重なって不遇な幼少期を送ることになったのも影響して他人と打ち解けない。
打ち解けないというよりも「他人」は存在しない・・・。
隣人曰く「変質者ではないが、変な人」
何か聞いても返ってくるのは答えじゃなく、天気の話をしたりする。

絵、いいです。
色とか。
上手とかじゃなくて見入ってしまいます。
でも、
ヘンリー・ダーガーの人生を知って、
感想うまく言えない。言葉が無い。ってやつです・・。  

新聞や雑誌を切り抜いて古い電話帳に貼ってスクラップブックにしてあるさまは迫力あり。(鼎)ヘンリー・ダーガーヘンリー・ダーガーの部屋

category: アメリカ

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「What Time Is It There?」 



2001年 台湾、フランス
ツァイ・ミンリャン監督


DVDが廃盤で配信にて鑑賞。字幕なしだけどツァイ・ミンリャンの映画には必要なかったみたい。

邦題は「ふたつの時、ふたりの時間」。個人的にはこの邦題はあんまりです。

やまだないとがツァイ・ミンリャン映画について
'古いひびわれた鏡、ヤニに濁った鏡、そこにうつった自分を見る寂しさ。魔法瓶の底の欠け'
そんな風に形容してて言い当ててるなって思う。


「街」
男は街で時計を売っている。安っぽくて、とても売れそうにないプラスチックで色とりどりの時計。そこにやってきた女が男のつけてた時計を欲しいとすがる。女の手に渡る。番号交換する。番号の紙紛失する。言葉はわからないけどきっとそうだ。


「時計の針」
女はパリへ。男は街中の時計の針を回し歩く。台北の街中をパリ時間にするのだ。男はそれだけしかできない。
娼婦と関係を結ぶ。売り物道具のトランクをここでも紛失する。


「パリ」
パリにきた台北の女。
異国の地で亡霊のように、寂しそうに過ごしている。
言葉がわからないけど、開けられたドア、そこから射す光がきれい。

白昼夢のような空気の公園に横たわる。空虚な日々を肯定するラストだ。

酷評されててもいいと思ったものをいいって思いたい。映画は日々だ。普通のことを感じた。(陽)

category: 台湾,フランス

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「SOUND OF NOISE」 

sound of noise

2010年 スウェーデン
オラ・シモンソン&ヨハネス・シェルネニルソン監督

はびこる既存の音楽に喝を入れる!

4楽章からなる「街と6人のドラマーたちのための音楽」のテロ予告。
病院
銀行
音楽ホール
送電線
で、音の出るものを楽器にし音楽します。
大胆不敵
でもって音楽サイコー!!

音楽一家に生まれながら音痴のため刑事になったアマデウスとテロリストたちとの攻防も、ユニークでなんとも言えない。。

音楽にだいきらいとだいすきが共存する。

こんな即興アートのパフォームはあるけど、映画にしちゃってるのは一歩先行ってる。(鼎)

category: スウェーデン

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「幸せパズル」 

幸せパズル
2009年 アルゼンチン
ナタリア・スミルノフ監督

夫と息子二人と暮らすマリア。
いつもおいしい食事をしっかり作る専業主婦だ。
その日はマリアの50歳の誕生日パーティーなのだが、大勢来る親戚たちの食事を作って給仕もし、大忙し。。。
ケーキも自分で作って自分でロウソクに火をつけて自分でテーブルに運んで、そして自分で吹き消す。
みんなで誕生日の歌は歌ってくれたが・・。(今日の主役なのにな。唖然。)
パーティが終わり片付けをし、やっとプレゼントの封を切ると、
ジグソーパズルがあり、何気なく始めてみる。
美しい絵が出来てくるのが楽しい。
夫が寝てから、一人起きて一晩で完成させてしまう。

マリアは自然とパズルにはまっていく。
大会に出るためのパートナー募集(ジグソーパズル大会はふたり一組で参加みたいです。)のチラシをパズル屋さんで見て、問い合わせると、
世界大会の常連、富豪ロベルトだった。
彼に才能を見出され3週間後の国内大会に出ることになった。
家族にはいっさい内緒で・・。

マリアがパズルの才能に秀でて、
主婦のサクセスストーリーのようなハッピーな物語かと思うかもしれないけど、
マリアはあまりおしゃべりじゃないし、こっちは彼女の目やしぐさで、心の中を察するので。
はじめて、自分らしさを出したのかなと思うと、それもとてもささやかな、自分らしさ。
逆にさびしくなった。
監督が女性だから、こっそり、少しの皮肉を入れてるのかもしれない。
観る人で違うかもだけど。

わたくしも以前すごーく暇があった時、一度ジグソーパズルに挑戦したことがあったけど、数週間過ぎても全然進まなかったな。そのパズルの説明書の下に、「お問い合わせ 03-0000-0000 9時~5時」て書いてあって、
そんな仕事の人もいるんだなー、電話番やってみたいなー。なんて思ったことがありました。余談。(鼎)

category: アルゼンチン

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