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トコトコ名画座

「顔のない眼」 

顔のない眼
1959年 フランス・イタリア
ジョルジュ・フランジュ監督

交通事故で顔面に大怪我を負った娘のために、高名な外科医である父親は、
秘書に誘拐させた若い女性を麻酔で眠らせ、顔の皮膚を剥いで移植していたが、なかなか成功しない・・・。

1959年作品なので、そこまで怖くないだろうと思っていたら!!!
手術シーンが、、、、本当に手術しているみたいで・・・わたくし悲鳴を上げてしまいました。
なぜか、屋敷の地下みたいな所で、大型犬が1頭ずつ檻に入れられてほえまくっているのだ。
(後で理由はわかるのだが。)ときたまそのシーンがあるのだけど、犬が複数でほえまくる音声ってだけで、
恐怖インプットされちゃった。

娘クリスチアヌの仮面が、
わたしの大好きな邦画「犬神家の一族」のスケキヨといっしょのゴム製っぽい眼だけ出てるマスク!
スケキヨの元ネタ?!
クリスチアヌがコートのような部屋着で、フワフワと屋敷を彷徨う姿も見ごたえあったわ。
(鼎)
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category: フランス

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「ブルージャスミン」 

ブルージャスミン


2013年 アメリカ
ウディ・アレン監督

これは!
とっても痛々しい映画。
痛々しくて、顔を歪めながら観た。
とても面白かったのだけど。

現在に、次々と挿入されていく過去。
喋りっぱなしのジャスミンと妹のジンジャー。
騒々しさと痛々しさとで、観終わった後どっと疲れた!
ケイト・ブランシェットの、すでに病んでいたジャスミンが、どんどん深みにはまっていく怪演がすごい。

裕福な結婚生活が破綻し、妹のアパートに身を寄せることになったジャスミン。
NYでのセレブな生活が忘れられず、周囲にまるで馴染めない。
もちろん馴染む気もない。
ハイセンスな生活から抜け出せないジャスミン。
質素な生活でそこそこな幸せに満足しているジンジャー。
女性はどちらということもなく二人の中に、自分を重ねてしまうかも。
重ねたくなくても。
虚構の中で生き、現実と向き合えないジャスミン。
「名前を変えたの、ジャスミンに。ジャネットなんて平凡だもの。」
そっかぁ、もう現実逃避は始まってたんだね。
喜劇なのか、悲劇なのか。
ケイト・ブランシェットとサリー・ホーキンスで楽しく観れた。
女は怖いー。そして人生もやっぱり怖い!            (佳)

category: アメリカ

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「ブエノスアイレス恋愛事情」 

medianaras
2011年 アルゼンチン・スペイン・ドイツ合作
グスタボ・タレット監督

原題は「MEDIANARAS」(側壁)
「壁のおかげで人々は近くに密集して住めるけど、同時に壁に隔てられている。」
「ケーブル(電線)は人をつなぐためのものなのか、人を遠ざけるためのものなのか。」
なんて、
主人公たちのモノローグをちりばめならがらも、
近くに住んでいる同士なのになかなか出会わない出会えないやきもき系恋愛映画。
ふたりともフリーランスな仕事してて自立してるけど、ひとり暮らしでプチ引きこもり・・・。

ブエノスアイレスの建築や建物内(特に階段)、部屋内のショットがたくさん。
絵本「ウォーリーを探せ」がでてきたりしてベタなところもあるけどブエノスアイレスだから許せたかんじ。
ブエノスアイレスが舞台というだけでいい雰囲気出せてたね。

で、鑑賞後の私の気分は、
都会のアパートで一人暮らしとかして孤独とか味わいたくなった。
そして落ち込むことばかりで急にムカついてマグカップ投げ割ってみたりしたくなったよ。
(ま、経験済みですけど・・。)
寂しさにあこがれちゃったよ。ヘンだね。
(鼎)

category: アルゼンチン

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「コーヒーをめぐる冒険」 

Oh boy
2012年 ドイツ
ヤン・オーレ・ゲルスター監督・脚本

あら♪
ドイツ映画らしからぬ抑えた低空飛行映画ではないですか。
モノクロが素敵です。(ベルリンといえばモノクロ?!)
しかも暗くない(し、明るすぎないし。感動モノをねらってないし。←ドイツ映画によくあるような気がするのは私だけ?)
不運の連続なようで、漂うのはポジティブ感。
彼がいつまでたってもコーヒーにありつけないというおかしみもある。

ベルリン。
主人公青年ニコのある一日。
朝、彼女から「コーヒー淹れようか?」と言ってくれたのを断ってから不運の連続開始。
しかも、それからコーヒーにありつけないのだ。。
その日彼が出会っていくひとたちが、クセありで・・・・。

ニコのモラトリアムな悩みもからんで(原題は「OH BOY」)、
ニコのやるせないかんじが出てて良かった。
クセありのひとたちもいいんだよねー。
(鼎)

category: ドイツ

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「ラビット・ホール」 

ラビットホール

2010年 アメリカ
ジョン・キャメロン・ミッチェル監督

とても静かな映画。
淡々と、でもとても痛々しい。
一人息子のダニーを交通事故で亡くし、悲しみの淵にいる夫婦。
遺族会に出席したり、庭仕事に精を出したり、
でも何をしていても立ち直れない妻ベッカ。
二コール・キッドマンの立ち姿が、痛々しいのだけど、とても美しい。
悲しみのどん底の、他者に刺々しくなる姿、空元気な姿、
…どうしようもなく途方にくれてしまう。
妻と夫の悲しみ方の違いが、二人の間にすら溝を作っていく。

解決策なんてもちろんないけれど、少しずつ前を向いていく夫婦の姿を、
真摯に、繊細に描いた映画。
家の造り、家具、ベッカが作るお菓子、この家での素敵な生活の、
一番大事なものが失われてしまった現実。
加害者の青年が描く“ラビットホール”。
それは並行宇宙(パラレルワールド)をベースにした物語。
現実とは違う、もう一つの世界。
これは、私たちの生活でも、救いになるね。
明るい映画ではないけれど、光が差し込む。
観てよかった、と思った。     (佳)

category: アメリカ

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「ゴーストライター」 

ゴーストライター

2010年 フランス/ドイツ/イギリス
ロマン・ポランスキー監督

不穏な空気。
全編を覆うグレーな色合い。
とても上質なサスペンス。
面白い!!すごく好きです。

英国の元首相アダム・ラングの自叙伝の執筆を依頼されたゴーストライター。
ラングが滞在するアメリカ東海岸の孤島へ。
そこでは前任者が、フェリーから謎の転落死を遂げていた…。

孤島の、豪華な別荘。
書くことは得意だけど、政治にはさほど興味はない。
ゴーストライターの普通っぽさが、まるで招かれたのは、自分のよう、
そんな風に楽しめる。
主人公には名前もない。
アダム・ラング、その妻、有能な秘書、前任者の残した写真…、
誰が味方で、誰が敵か、そんなスリリングさももちろんだけど、
別荘の車のカーナビの足跡をゆっくり進む、あのテンポのゆったりとした緊張感。
何だか映画全体がすごーく味わい深い。
謎が解けていく過程というよりも、よく分からないまま謎の中に放り込まれた主人公の、
何だか勝手に始まってしまう謎解きを、ドキドキしながら楽しむ。
クラシカルな雰囲気がとてもいい。
ゆったりと楽しんだその後。
車がスピードを上げて通り過ぎて行く。
その唐突な終わり方!     
格好いい!!すごく面白かったー。       (佳)

category: フランス

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「ノーマンズランド」 

no man's land
2001年 ボスニア・フランス・
ダニス・タノヴィッチ監督

ボスニア戦争(1992~1995年)を題材。
ボスニア対セルビア、
双方の前線の間の無人地帯(no man's land)の塹壕で繰り広げられるボスニア兵チキとセルビア兵ニノの心理戦(掛け合い)。
そしてもうひとつ横たわるままの兵士と、
国連とジャーナリスト集団と軍上官と地雷撤去の兵士がからんでいき・・・・。

皮肉なのか、ニュートラルにリアルなだけなのか、
どうしようもなさとか
おろかさとか
誰のせいとかじゃなくてね。

それなのに、
クスっと笑えるところもたくさんあって飽きない。

アカデミー外国語映画賞など、たくさんの映画賞を受賞していた作品でした。
同監督の「鉄くず拾いの物語」を観てから知ったのだ。

私が思うに、
一番の愚かなやつは、
地雷だことの作ってるやつらだ!
・・おっと、怒りが出てしまった。映画とはさほど関係ないことを言ってしまった感。しつれい。

(鼎)

category: ボスニア

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「リトル・チルドレン」 

リトルチルドレン

2006年 アメリカ
トッド・フィールド監督

ここではないどこか。
自分の居場所を求めて、右往左往する人たち。
こんなはずではなかった、という気持ち。
分かるような、分からないような、でも決して分かりたくないような、
そんな悲しい人間模様。
楽しそうな本人たち。
でも全然楽しそうに見えない。
観ている人もきっと楽しくない。
でも、この映画はとても面白い。

子供たちが遊ぶ公園のブランコで、たまたま話すようになった主婦のサラと、
司法試験勉強中のブラッド。
二人のよからぬ出会いに絡めるように、性犯罪で服役していたロニーが街に戻ってくる。
街は、不安にどよめき、不穏な空気が広がっていく…。

ケイト・ウィンスレットが体当たりの演技。
でも全然キレイに見えないのが、素晴らしい!
そしてロニーが、プールに現れたときの胸騒ぎ感。
ブラッドの妻キャシーの女の感。
ドラマなのに、サスペンス。
いろいろなことが、怖すぎる。そして悲しすぎる。
ずれた人たちばかり出てくるけど、結局はそんな人たちの集合体の中にいるんだろうな。
それぞれの人生は、それぞれの形で続いていく。
酸いも甘いも噛み分けて。    (佳)

category: アメリカ

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「なまいきチョルベンと水夫さん」 

なまいき
1964年 スウェーデン
オッレ・ヘルボム監督

「長くつ下のピッピ」(大好き!)などで有名な作家アストリッド・リンドグレーンの「わたしたちの島で」が原作。
1964年のこの映画はスウェーデンで大ヒットしたとのこと。

ウミガラス島で家族と暮らすチョルベンは愛犬「水夫さん」といつもいっしょ。
海に落ちちゃった時も「水夫さんっ!!」と呼ぶとすぐ助けに来てくれる。
妹分のスティーナ(めっちゃすきっ歯!)や動物好きの少年ペッレと仲良し。
ある日猟師のおじさんヴェステルマンからアザラシの赤ちゃんをもらってモーセと名付けてみんなで飼うことに・・・・。

大ヒット。納得です。
おもしろいです。
子どもも大人も動物も、等しい存在。
誰も物怖じしないっす!
チョルベンちゃんのおなかやおしりが堂々としてて彼女しか主役はありえない!
namaiki
すきっ歯スティーナの服のコーディネイト参考にさせていただきたい。かわいい!

チョルベンたちの悪口雑言がすごい!
「・・・あともうひとこと言わせてもらっていいかしら?・・・・地獄へ落ちろ!!」
ってところが好きだ。

動物といっしょに暮らすのもいいね。(鼎)

category: スウェーデン

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「未知との遭遇」 

未知との遭遇


1977年 アメリカ
スティーヴン・スピルバーグ監督

各地で発生するUFO目撃事件と、
人類と宇宙人のコンタクトを描いた映画。

妻と子供たち3人と平和に暮らしている電気技師のロイ。
ある停電の夜、調査のため車を走らせていると、頭上に大きな閃光が。
見たこともない不思議な体験。
それからロイはUFOに取り憑かれたようになり…。

“宇宙人とのコンタクト”がこの映画の見所。
脳裏にずっと残っていた巨岩(デビルスタワー!本当にあるんだ!)を登り、
そこに広がっていた宇宙との交信。
‘音’と‘光’のやり取りは、とても幻想的。
この映画の世界観にどっぷり浸かりたい。
このシーンは、温かな記憶として頭の中に残りそう。
政府のUFOプロジェクトが小難しく進む中、
UFOに取り憑かれ、行動がおかしくなっていくロイの、傍からみた哀しさ。
そして、あっちの世界に行ってしまう。
何ということだ。
“未知との遭遇”すごくいいタイトル。
新しい幕開けにもぴったりかも。
科学者役のフランソワ・トリュフォー(監督)もはまってる。
ロイの子供たちの何故だか乱暴な描き方とか、その後崩壊していく家族とか、
サイドストーリーが異様。何だか胸の奥がざわざわする。
UFOは怖いもの?
それとも友好的?
最後までドキドキしながら観た。   (佳)

category: アメリカ

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